ブースについては別稿で紹介する予定だが,ペイディはここ最近,DMMでの直接決済やXsollaとの連携,Nintendo Storeへの導入など,ゲームやデジタルコンテンツ周辺で存在感を増している。
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では,なぜいまゲームなのか。すでに多数の決済手段が存在するゲーム市場に,ペイディが入る余地はどこにあるのか。Paidy合同会社 副社長執行役員の橋本知周氏に聞いた。
なお橋本氏は,DeNAでゲームIPのアライアンスに携わった後,PayPalでも日本市場のゲーム分野を担当していた。
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4Gamer:
Xsollaとの連携やNintendo Storeへの導入があり,今回はTGSにも出展しました。いまゲーム業界に注力する理由は何でしょうか。
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橋本氏:
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遡ると2018年にデジタルコンテンツ向けにペイディを作りました。それまでのあと払いは住所情報を必要とするものが多く,物販が中心だったんです。そこで配送先住所のないデジタルコンテンツ,とくにゲームに注力していこうと考えました。
ゲームに没頭しているとき,カードを持っていない人は一度ゲームを止めてプリペイドカードを買ったり,別の方法でチャージしたりすることになる。ペイディなら,その場でメールアドレスと電話番号だけであと払いができます。そこには需要があると考えました。
決済手段は多い。それでもペイディがゲームに入る理由
4Gamer:
ゲームにはクレジットカード,コード決済,プリペイドカードなど多数の決済手段があります。そのなかで誰を取りこぼしたくないんでしょうか。
橋本氏:
「決済で面倒くさいことをさせたくない」というのが大前提です。
カードを持っていないからカードを作る,プリペイドカードを買いに行く。そうした決済に伴う面倒くささで機会損失が起きていると思っています。それをペイディでカバーしたいです。
4Gamer:
いまとくに注目しているものはありますか。
橋本氏:
分割手数料無料(※口座振替・銀行振込のみ)の分割払いですね。ゲーム課金は1回では少額に見えても,月でまとめると意外と使っていたりします。
4Gamer:
身に覚えがありますね(笑)
橋本氏:
もちろん使いすぎを助長するわけではありません。ただ「いま,もう少し使えればできることがあるけれど,今月使えるお金には限りがある」ということはある。
ゲームなら期間限定のイベントもありますよね。3回払いや6回払いなら参加できる。取りこぼしていた需要というより,これまでなかった需要を作れるかもしれないと思っています。
4Gamer:
実際に手応えはありますか。
橋本氏:
あります。金額感は言えませんが,たとえば月に500円しか課金しない人でも,分割払いだと課金する回数が増えるんですね。
実際の購買では,100円や1000円,1万円といったわずかな差で,買うのをためらってしまうものがあります。そこを後押しするための分割です。今は半分ぐらいのユーザーが分割払いを使っています。
橋本氏は,分割払いに対する心理も手数料の有無で大きく変わると話す。
橋本氏:
昔,分割払いやリボ払いは「ちょっとダメだよ」と教わったじゃないですか。
ペイディの分割払いを作るときにユーザーアンケートをしたところ,金利がある分割払いは10%ぐらいの人しか使いたくないと答えました。一方,金利手数料無料だと50%ぐらいの人が使ってみたいとなる。
金利は「よく分からないから使いたくない」となりやすい。ペイディなら,何回払いで毎回いくらなのかが分かりやすい。そこも支持されている理由だと思います。
ペイディカードを終了。それでも利用できる場所は増やしていく
4Gamer:
ペイディはバーチャルカードを含むペイディカードを終了しています。これも今のお話と関係しているんでしょうか。
橋本氏:
理由はいろいろありますが,1つはPaidyのコアビジネスに注力するためです。
翌月払いから3回,6回,12回払いなどへ広げるなかで,まだ検証すべきことがある。カードに注力するより,従業員のリソースをこちらに持っていこうということで閉じた面もあります。
ただ,その時々の需要に応じて決済オプションは作っていきます。カード再開の予定はありませんが,需要に合わせて柔軟にプロダクトを開発していきたいですね。
4Gamer:
一方,加盟店側にペイディを直接導入する動きは増えていますよね。
橋本氏:
いろんな導入方法がありますが,加盟店側でコマースをカスタマイズする場合,自分たちで作って直接導入するケースも増えています。
4Gamer:
Xsollaには,ゲーム開発者がペイディを導入しやすくする役割もある?
橋本氏:
そうですね。結局,開発がすんなりできるかどうかです。ペイディはAPIの仕様も比較的シンプルに作っています。
4Gamer:
Nintendo Storeへの導入も意外でした。親御さんが管理しやすい,といった狙いもあるんでしょうか。
橋本氏:
ペイディには,メールアドレスと電話番号で決済する方法と,本人確認をして分割払いを使う方法があります。
Nintendo Storeでは,すべてのユーザーに本人確認していただいています。現在18歳未満の方にはご利用いただけないようになっております。
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Steamにペイディは入る? PayPalとは「需要が違う」
4Gamer:
スマホではサードパーティストアなども出てきています。一方PCには既存の大きなプラットフォームがあります。スマホとPCで違いはありますか。
橋本氏:
決済というところで見ると,そこまで違いは感じていません。ブラウザ上での決済需要も増えていますし,率直に言えば幅広く全部カバーしていきたいんです。
4Gamer:
PCならSteamがあります。すでにPayPalもありますが,そこにペイディが入ることはあるんでしょうか(インタビュー時にど忘れしていたのだが,XsollaではPayPalとペイディが同居している)。
橋本氏:
どうやって入れていくか,です。ペイディは日本でしか使えないサービスです。一方,PayPalのようなグローバルな決済サービスは,海外のサービスでも簡単に使える。そこは事情が異なります。
4Gamer:
今回共同出展したのも,それぞれカバーするところが違うから一緒にできる?
橋本氏:
一緒にやることで,決済のかなり広いところをカバーできると思っています。
お互いゲームに注力してきた歴史があります。メッセージ性は違っても訴える先は一緒なんじゃないか。それで一緒にやろうという形になりました。
4Gamer:
最後に,1〜2年後,ゲームユーザーがペイディをどこでも使える状態を目指していますか。
橋本氏:
僕は,全部,どこでも使えるようにしたいと思っています。
1つはコンテンツです。ゲームに集中しているときでも,ちょっとした空き時間でも,決済がハードルにならないようにしたい。
もう1つは,新しいゲーム体験のためにゲーム端末を買うときです。「今この金額では買えないけど,ペイディで分割したら買える」ということがある。
引き続きゲームコンテンツとゲーム端末,その両方でちゃんと,そして安心してペイディを使えるようにしていきたいですね。
4Gamer:
ありがとうございました。
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